夢健究会
皆さん、こんにちわ。
スマホやタブレットなどの普及により、大変便利なこの世の中ですがその反面、人間の「目」には物凄い負担がかかっているのも事実です。
今回は「目」について色々と知っていきましょう!
涙の減少や成分の変化によって、結膜や角膜などの目の表面が「肌荒れ」のような状態になり、様々な症状が現れる状態を「ドライアイ」といいます。ドライアイには涙の分泌量が減るタイプ(涙液減少型)のものと、涙の蒸発が進みすぎるタイプ(蒸発亢進型)のものがあります。長時間のパソコン作業、スマホなどの見過ぎ、エアコンによる乾燥、コンタクトレンズの長時間装着、ストレスの増加などにより、最近、蒸発亢進型のものが増加傾向にあります。
[症状]
ドライアイでは、「目が疲れる」、「目の違和感」、「目がゴロゴロする」、「目がショボショボする」、「目が重い」など、症状の訴えは多様で、最初から「目が乾く」と訴える人は意外に多くありません。悪化してくると、「目が痛い」、「目を開けていられない」などの症状があらわれ、さらには「頭が痛い」、「肩が凝る」、「気分が悪い」など、全身的な症状に進行する場合もあります。
このように、様々な深い症状が現れるのが特徴です。
[原因]
現代人は涙が減少してきているとの報告もありますが、ドライアイの原因は不明で、複合的と考えられています。いずれにしろ、現代社会ではパソコン、スマホ、ゲームなど、モニターを見続ける生活が日常的となり、それによってまばたきの回数も減り、目が乾きがちになります。また冷暖房や夜型のライフスタイルやストレスの増加もドライアイの発症に関係しているといわれています。
一方、シェーグレン症候群という自己免疫疾患などでは、涙の分泌量が極端に減り、重症のドライアイ症状がみられます。
まずは人工涙液などを頻回に点眼。改善しない場合は涙点閉塞も。
[治療・改善策]
治療としては、目の潤いを保つために人工涙液やヒアルロン酸を含む角結膜上皮障害治療剤を点眼します。 また、涙の蒸発を防ぐ保護メガネを使用される場合があります。
最近、涙の排出口である涙点を塞ぎ、乾燥を防ぐ、「涙点プラグ」が保険適用となり、使用されるようになってきました。
シェーグレン症候群での重症のドライアイでは、自分の血液の成分である自己血清を点眼する場合があります。
ドライアイを予防するには、日常において工夫が必要です。長時間のパソコンワークでは意図的にまばたきを増やしたり、1時間に一度程度は別の作業をうまく組み合わせ体を動かしたり、休憩をとるなどしましょう。室内が乾燥し過ぎないように加湿器を使用し、適度な湿度を保つなど、空調にも配慮が必要です。また、コンタクトレンズを使用していて、目がゴロゴロするなどの症状が出る場合は、眼鏡を併用するなど、症状を悪化させないように心がけましょう。
白内障とは、カメラでいえばレンズにあたる水晶体(すいしょうたい)が白く濁って、見えにくくなる病気です。白内障は、先天的なものであったり、外傷、アトピーや薬、放射線など様々な原因で起こりますが、年を取ること(加齢)によって生じるものが最も多く、老化現象の一つといえます。白内障は、症状や進行には個人差があり、早い人で40歳代から、80歳代以上では大部分のひとで白内障が生じています。
[症状]
白内障により水晶体が白く濁り始めると、水晶体で光が散乱するため、「目がかすむ」といった見えづらさを感じるようになります。また外出時、太陽が異常にまぶしく感じられるようになったり、夜間に対向車のライトが異常にまぶしく感じ、車を運転しづらくなったり、日常生活に支障が生じます。白内障はゆっくりと進行しますので、その見え方に慣れてしまい、特に初期にはなかなか気付かない場合があります。また左右の目で進行度合いが違うと、進んだ目の見えにくさを、残りの目が補うため気がつきにくくなります。白内障で生じる「視力低下」は、眼鏡などでは矯正できませんので、眼鏡をつくりかえても見えにくさが変わらない場合は、白内障が疑われます。
「かすみ」、「まぶしい」、「視力低下」などが主な症状。
[治療・改善策]
ごく初期のころには、点眼薬で進行を遅らせる治療をする場合もあります。
しかし、一旦生じた濁りは進行することはあっても、もとに戻ることはありません。白内障が進行した場合は、白く濁った水晶体を取り除き、アクリルなどでできた眼内レンズに置き換える手術を行います。
緑内障は、日本人の40歳以上の20人に1人がかかるといわれる、失明原因の上位にあがる目の病気です。緑内障では、何らかの原因で視神経がいたみ(障害をうけ)、見える範囲(視野)が徐々に欠けて行きます。人の目には、 その球形を保つために、 房水(ぼうすい)という液体が循環し、眼の中の圧力(眼圧)を調節しています。緑内障になる要因の1つとして、この房水の排出に異常が生じ、眼圧が高くなり、視神経をいためている(障害されている)ことが挙げられます。 眼圧以外にも、緑内障の家族歴、加齢、近視、循環器系疾患や糖尿病になったことなどがあると、緑内障になる可能性が高くなるといわれています。
[種類]
緑内障はいくつかの種類に分けることができます。
・房水の排出口がせまい(閉じた)タイプ
隅角が狭いか閉じるかしてしまって、房水がうまく排出できずに眼圧が上がり、視神経がいたむ(障害をうける)タイプの緑内障を「原発閉塞隅角緑内障(げんぱつへいそくぐうかくりょくないしょう)」といいます。急速に眼圧が著しく上がり、眼の痛み、頭痛、悪心などを生じる「急性緑内障発作」はこのタイプです。
・房水の排出口が目詰まりを起こしたタイプ
隅角は狭くないが、 房水排出口の網目(フィルター)である線維柱帯が目詰まりを起こし、眼圧が上昇するタイプの緑内障を「原発開放隅角緑内障(げんぱつかいほうぐうかくりょくないしょう)」といいます。日本人の緑内障ではこのタイプが最も多いことが知られています。さらに日本人ではこのタイプの中でも「正常眼圧緑内障」と呼ばれる眼圧が正常範囲の緑内障が多いのも特徴です。
・その他の緑内障
その他の緑内障として、目や体に何らかの病気があり、それが原因で発症する続発緑内障や、生まれつき隅角に異常がある発達緑内障などがあります。
[治療・改善策]
現時点では、残念ながら、緑内障によって欠けてしまった視野をもとに戻す治療法はありません。
そのため、緑内障の治療の目的は、「これ以上視野を失わないように管理すること」です。
現時点で最も確実な方法は、たとえ正常眼圧緑内障であっても、眼圧を下げることだといわれています。
緑内障の治療法には、大きく分けて「薬物療法」、「レーザー治療」、「手術療法」の3つの方法がありますが、どれも眼圧を下げることを目的に行います。どの治療法を選ぶかは、緑内障の種類や進行度合いなどによって判断されます。
緑内障の薬物療法で使用される点眼薬には様々な種類がありますが、まずはプロスタグランジン関連薬やβ遮断薬が使用されることが多いようです。使用している点眼薬で眼圧が十分下がらない場合は、他の薬剤に換えたり、他の薬剤を併用して治療する場合があります。
薬物療法では十分眼圧が下がらない場合や閉塞隅角緑内障の治療には、レーザー治療または手術療法が行われます。
最近は治療薬の数も増え、緑内障治療の選択肢は広がっています。早期から適切な治療を行うことにより、一生涯生活に支障のない視野を保つことも可能になってきています。
ものを見るための視機能で最も重要な、網膜の中心部である黄斑部(おうはんぶ)が障害されるのが加齢黄斑変性です。加齢黄斑変性は50歳以上の男性に多く発症することがわかっています。日本では高齢化を背景に、患者数は増加傾向にあり、中途失明原因の上位を占めています。
喫煙歴や肥満があると、発症率は高くなる傾向にあるため、加齢黄斑変性は「目の生活習慣病」とも呼ばれています。また遺伝的要因や、太陽光、食生活などの生活習慣や環境もその発症に関係しています。
[症状]
中心が見にくくなったり、ものが歪んでみえる
加齢黄斑変性により黄斑部が障害を受けると、中心がぼやけたり、歪んで見えたり、暗くて見えにくくなります。また視力の低下も認められます。多くの場合、症状は片側の目からあらわれますが、見えにくさは残りの目で補うため、異常に気づくのが遅れる場合があります。
加齢黄斑変性には、進行が早い滲出型(しんしゅつがた)と進行が遅い萎縮型(いしゅくがた)があります。
[治療・改善策]
中心窩(ちゅうしんか)は黄斑部でも、もっとも感度のよい部分で、ものを見るのに大変重要な働きをしています。このため、中心窩での視力の維持は非常に大切です。滲出型は最初から病変が中心窩近くに起こることもあり、症状は早く進行しますので詳しい診断の上、早い時点での治療開始が望まれます。一方、萎縮型は長年にわたって進行するため、中心窩近くに病変が及んでいない場合は、経過観察となります。
進行の早い「滲出型」に新しい治療法が登場
滲出型の加齢黄斑変性では、網膜に老廃物が増え、これを処理するために新しい血管である新生血管が増えます。しかしこの血管はもろく破れやすいため、出血を起こし、網膜にある視細胞がいたんで(障害をうけて)しまうのです。近年、滲出型の治療法として、新生血管を抑える薬物(抗VEGF抗体)を目の中(硝子体)に直接注入する方法が開発され、日本でも広く行われています。また、病型によっては薬物と弱いレーザー光を組み合わせ新生血管を抑制するPDT(光線力学療法)が行われます。また、病変が中心窩に及んでいない場合は、レーザー光により新生血管を抑制する治療(直接凝固)も行われます。
アレルギー性結膜炎とは、アレルギー反応により、目の充血やかゆみが起こる病気です。日本人のおよそ15~20%がかかっていると推定されており、近年その患者数はますます増えていると考えられています。
アレルギー性結膜炎には、花粉症として知られている「季節性アレルギー性結膜炎」、ダニやハウスダストなど1年を通して存在するものが原因となる「通年性アレルギー性結膜炎」、そして春から秋にかけて症状が悪化し、冬には良くなるということを繰り返す「春季カタル」などがあります。
[症状]
季節性アレルギー性結膜炎、通年性アレルギー性結膜炎、春季カタルに共通する自覚症状として、「目がかゆい」、「ゴロゴロする」、「目やにが多い」などがあります。
季節性アレルギー性結膜炎の場合は、毎年決まった時期に目のかゆみなどの症状がみられます。ほとんどはスギやヒノキなどの花粉による結膜炎で、患者の約7割が「アレルギー性鼻炎」もあわせて発症するといわれています。
一方、通年性アレルギー性結膜炎の場合は、ダニやハウスダストなど、原因がほぼ年間通して存在するため、症状に季節性はみられず、慢性化しやすいと言われています。
[治療・改善策]
アレルギー性結膜炎の治療は、薬物療法が中心となります。
通常、はじめに抗アレルギー点眼薬を使用し、それでもよくならない場合はステロイド点眼薬を用います。春季カタルに対しても基本的には同じ治療を行いますが、よくならない場合は免疫抑制薬(めんえきよくせいやく)の点眼を用いる場合があります。
なお、季節性アレルギー性結膜炎である花粉症については、花粉が飛び始める2週間前くらいから抗アレルギー点眼薬の投与をはじめると、より効果的であるという報告もあります。
アレルギー性結膜炎のつらい症状は、アレルギーの原因となるアレルゲンを遠ざける工夫をすることで、ある程度軽減できます。花粉などの季節性のアレルゲンについては、その花粉が飛ぶ季節には、花粉になるべく接しないような工夫をします。外出時にはメガネやゴーグル、マスクを着用するのも効果的です。洗濯物は外に干さない。外出から帰った時は服についた花粉を払い、洗顔、うがいなどで体から花粉を落とす。人工涙液を点眼し、花粉を除くといった対策もあります。ダニやハウスダストなどの通年性のアレルゲンについては、室内環境や寝具の改善、ていねいな掃除などが有効な対策となります。
アレルギー症状がひどい時には、コンタクトレンズの使用は控えましょう
より重症のアレルギー性結膜炎である春季カタルの場合は、結膜に石垣のような凸凹ができます。
原因としてはハウスダストやダニが考えられますが、その他に花粉や動物のフケなど多種類のものが関わる場合も少なくありません。5歳くらいから発症し、学童期を通して慢性に経過します。発症するのは男児に多く、女児はまれといわれています。
思春期になると自然によくなることも多いようですが、アトピー性皮膚炎が合併している場合は、なかなか治りにくい傾向があります。
皆さんいかがだったでしょうか?
他にも、【ものもらい】や【さかさまつげ】など、目の病気は沢山あります。
私たちの日常生活には欠かせない「目」
当てはまる症状などがあった人はもちろん、日々のケアや予防がとても大事になりますので、是非参考にして下さい!
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