夢健究会
「活性酸素」という言葉を聞いたことがありますか?活性酸素は、呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が、通常よりも活性化された状態のことをいいます。活性酸素には細胞伝達物質や免疫機能といった重要な働きがありますが、その一方で様々な老化などの悪影響を及ぼします。今回は活性酸素と老化の関係に着目していきます。
人間の体は酸素無しでは生きられないのは皆さまご存じですよね。酸素は肺から血液に乗って体の隅々にまで送り込まれエネルギーを作り、体温を上げ、筋肉を動かします。その際に生み出されるものが「活性酸素」です。
上記で触れたとおり、活性酸素はウィルスに対する免疫を高めるといった良い働きもありますが、同時に酸化力が強く、リンゴなどの食べ物の切った場所が酸素に触れると変色するように、人間の体も「酸化」してサビてしまいます。
まず、老化とはどのような現象なのでしょうか。人間の体は若いうちは「成長」と呼ばれる変化が起きます。しかし、加齢によって細胞の機能が低下したり、細胞そのものの数が減ったりすることで、各臓器や体そのものの機能に悪影響を与えます。これらの現象を「老化」と呼びます。
次に活性酸素による老化のメカニズムについて触れていきます。活性酸素が処理しきれないほど増大されると、細胞に悪影響を与え、老化を促進させます。過剰に活性酸素が産生・蓄積されていくと、肩こりや慢性的な疲労、肌荒れ、高血圧などの生活習慣病に繋がっていきます。
また、過剰な活性酸素による酸化は肌の健康を維持するための細胞やたんぱく質を傷つけ、機能低下をもたらします。シワやシミ、くすみなどを引き起こしやすくなるため、同じ年齢でも老けた印象を与えかねません。私たちの体には活性酸素を防御する「抗酸化」の働きがありますが、加齢によってその働きが低下していくのです。
活性酸素の産生が過剰になり、抗酸化防御機構のバランスが崩壊することを「酸化ストレス」といいます。このバランスはどのようにして崩れるかというと、
・喫煙や過多飲食、激しい運動
・太陽の紫外線や酸性雨
・ウィルスや細菌
・車の排気ガス
・洗剤や柔軟剤などといった薬剤
・工場などから出る排煙やダイオキシン
といったものがあげられます。開発や文明の発達よる利便性の増した現代社会と活性酸素の過剰産生がいかに密な関係かということがわかります。
少し前に触れた「抗酸化」は食生活に気を使うことで、その能力を高めることができます。
抗酸化作用のある食べ物を下記に記載しましたので、是非参考にしてください。
【ポリフェノール】
・ブルーベリー(アントシアニン)
・大豆(イソフラボン・サポニン)
・ごま(セサミノール)
・そば(ルチン)
・緑茶(カテキンなど)
【カロテノイド】
・人参・ほうれん草・ピーマン・かぼちゃなど(β‐カロテン)
・トマト・金時人参・スイカ・マンゴーなど(リコピン)
・甲殻類や魚類(アスタキサンチン)
日々の生活において、少しのことでも過剰に活性酸素が産生され蓄積してしまうことがわかりました。
普段からバランスを取れた食事を気にかけ、適度な運動をし、良質な睡眠を取ることで体の酸化を防ぎ、年齢より若く、楽しい日々を過ごしていきましょう。
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