最近眠れていますか?

最近眠れていますか?

「寝ているはずなのに寝た気がしない」「寝付くまでに1時間以上かかる」
このような症状でお悩みの方は、睡眠障害の可能性が考えられます。
睡眠障害は、ストレスや生活習慣、環境、体質によって起こるもので、放置しておくと様々な悪影響をもたらすといわれています。
今回は睡眠について学んでいきましょう。

睡眠障害とは

睡眠障害とは、睡眠に関する様々な病気の総称のことです。睡眠障害として扱われる疾患は、不眠症や過眠症、ナルコプレシー、睡眠時無呼吸症候群など幅広く存在します。
睡眠障害の症状を放置していると、日常生活に影響を与えたり、うつ病などの合併症を引き起こしたりするといわれています。

適切な睡眠量を確保し健康に支障を出さない様にしたいものです。

睡眠障害の種類と症状

1,睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が一時的に止まる睡眠障害です。呼吸が止まる回数や時間によって重症度が異なり、主な症状としては大きないびきがあげられます。

呼吸が止まると脳や心臓に十分な酸素が届かず、高血圧の原因になったり生活習慣病に陥ったりするそうです。また、十分な睡眠が得られないため、日中の憂鬱感や強い眠気、怒りっぽくなるなど日常生活に影響が出るともいわれています。

睡眠時無呼吸症候群の治療として最近ではレーザー治療等があります。

 

 

2,むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)

むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)は、足にムズムズとした不快感が生じる症状のことです。
一般的に、不快感は夕方から夜間にかけて強くなり、就寝時に最もひどくなるといわれています。体の不快感が原因で寝付けない、目が覚めてしまう等の悩まされることも多いそうです。

原因は、鉄分不足やドパミンの機能障害とされており、治療法としては鉄分補給や生活指導、投薬などが行われます。

 

 

3,小児睡眠障害

小児睡眠障害は、「途中で目が覚める」「条件が整わないと寝付けない」「寝るまでに時間を要する」など、子どもにみられる睡眠障害のことです。

原因は、不規則な生活リズムや先天的な影響、身体的な疾患などと考えられ、放置していると子どもの成長や発達に影響を与えるといわれています。
症状によっては薬物療法や高照度光療法が必要となり、日常生活にも支障が出る場合があるそうです。

 

 

4,過眠症

過眠症は、十分な睡眠時間をとっても日中に強い眠気を感じる睡眠障害のことです。
主な症状は、日中の強い眠気や居眠り、集中力や判断力の低下、気分の落ち込みや不安などがあげられます。睡眠の質や量の低下、生活習慣、脳や神経系の異常などが原因といわれており、薬物療法や生活習慣改善等の治療が行われるそうです。

 

 

5,周期性四肢運動障害

周期性四肢運動障害は、睡眠中に足や腕が動いてしまう睡眠障害です。
動きは数秒から数分間隔で繰り返されるため、睡眠妨害による日中の眠気などにつながるといわれています。
原因は脊髄の異常によるもので、常用薬や鉄欠乏性貧血、持病などが関連していると考えられています。

 

 

6,ナルコレプシー

ナルコレプシーとは、昼間に過度な眠気を感じたり、突然眠ってしまったりする睡眠障害のことです。
ナルコレプシーは、体質やストレス、頭部外傷など身体や精神に負担が生じることで発症するといわれています。根本治療は確立していません。

 

 

7,不眠症

不眠症とは、夜に十分な睡眠がとれないことで日中の活動に支障をきたす睡眠障害のことです。代表的な症状としては「入眠障害」「早朝覚醒」があり、どちらも倦怠感や注意力散漫、眠気などの体調不良を引き起こすといわれています。

不眠症の診断は、寝付くまでの時間や目覚めるまでの時間を計測することで簡易的に調べることができます。治療では、薬物療法や睡眠指導が導入され、生活習慣の改善やストレスの軽減などを目的とした心理療法も行われるそうです。

 

 

8,入眠障害

入眠障害の代表的な症状は、寝付きが悪い、寝入りが浅い、途中で何度も目が覚めるなどです。就寝までに30分~1時間以上かかったり、寝付けないことがストレスになっていたりする場合、入眠障害の可能性が考えられます。

不眠症患者の中でも入眠障害に悩んでいる方は多い傾向にあり、ストレスや不規則な生活習慣など様々な要素が原因といわれています。改善するためには睡眠前にリラックスする時間をとる、寝室を暗く静かにする、就寝時間と起床時間を決めて守る、などの工夫が大切だそうです。

 

 

9,早朝覚醒

早朝覚醒の代表的な症状としては、早く目覚めてしまい二度寝できない状態があげられます。原因は、睡眠ホルモン分泌量の減少やストレス、運動不足などといわれており、高齢者やうつ病患者の発症率が高いそうです。

改善させるためには、日中に健康的な生活を送ると良いといわれています。例えば、正しい食生活や運動、適度な日光による刺激などです。
また、就寝前にはリラックスできる環境を整えることも効果的とされています。音楽を聴いたり入浴したりするなどして、心身ともに落ち着かせましょう。

 

 

10,概日リズム睡眠障害

概日リズム睡眠障害とは、体内時計が実際の時間軸とずれてしまい、昼夜逆転などを引き起こす睡眠障害のことです。
原因は生活習慣といわれており、適切な時間に睡眠をとらないことで体内時計の混乱が生じるそうです。また、概日リズム睡眠障害の症状を放置していると寝坊や日中の倦怠感、うつ病などをもたらすといわれています。

 

 

11,レム行動睡眠障害

レム行動睡眠障害とは、睡眠中に殴る蹴るなど激しく動いたり、話したり叫んだりする睡眠障害のことです。
レム行動睡眠障害は自分だけではなく、周囲の人に危害を及ぼす可能性があるため、早急に適切な治療が必要です。

原因は、頭部の外傷やアルコール、常用薬の影響などが関係していわれています。また、原因が明確ではない場合も存在し、パーキンソン病、レビー小体病の方に多くみられる疾患だそうです。

 

 

12,悪夢障害

悪夢障害とは、恐ろしい夢を繰り返し見て目が覚める睡眠障害のことです。
夢の内容により不安や恐怖などの強い感情が引き起こされ、日中の気分や活動にも影響を与えるなどの症状も生じます。

原因は、ストレスやトラウマなどの心理的要因、睡眠不足や薬物の副作用など生理的要因の2つが考えられるそうです。悪夢障害の治療では、カウンセリングや認知行動療法、投薬などが行われます。

睡眠障害は何科に行けばいい?

睡眠障害が疑われる場合、睡眠外来と心療内科・精神科のどちらを受診すれば良いのでしょうか。
ここでは、「睡眠外来がおすすめのケース」「心療内科・精神科がおすすめのケース」をそれぞれご紹介します。

睡眠外来がおすすめのケース

睡眠外来では、睡眠の質や量を測定する検査や、睡眠のリズムを整えるための指導を受けることができます。
そのため、生理的・身体的問題が大きいナルコプレシーや睡眠時無呼吸症候群、概日リズム睡眠障害、過眠症などに悩まされている場合は、睡眠外来がおすすめかもしれません。

心療内科・精神科がおすすめのケース

心療内科や精神科では、カウンセリングや心理テストを通して、自分の心の状態を把握することができます。
睡眠障害の原因がストレスや不安、うつなどの心理的な問題にある場合は、心療内科や精神科に行くことをおすすめします。例えば、日中のストレスや恐怖心からくる不眠症、トラウマによる悪夢障害などがあげられます。
また、心療内科・精神科に受診することで、うつ病やPTSDなどの改善も見込めるそうです。

まとめ

生活習慣改善を普段から意識し、睡眠の質や量を向上させるために、日中の活動や夜間の環境を整える事をおススメします。例えば、定期的な運動や日光浴、カフェインやアルコールの摂取制限、寝る前のリラックスタイムの確保などがあげられます。

生活習慣改善は自宅で行うこともできるので、軽度の睡眠障害が疑われる方は参考にしてみると良いかもしれません。

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