夢健究会
冬に多い病気といえば、かぜ。 特に、ロタウイルス性下痢症(乳幼児嘔吐下痢症)、インフルエンザとRSウイルス感染症は、 冬にウイルスが流行するため感染、発症します。
これらの原因になるウイルスは、乾燥と寒さが大好きだからです。
口や鼻から入ったウイルスは、喉や気管支などの粘膜から体内に侵入し、発熱、咳などの感冒症状を引き起こします。冬場の外気の乾燥と、このような病気の発症によっても、冬場の脱水症状にも陥りやすい季節です。夏場と違い、暑さでの発汗とは違い、乾燥により水分補給はとっても大切です。
喘息 冷たい刺激で喘息発作は誘発されます。ノロウィルス感染 ノロウィルスに感染すると嘔吐、下痢が出現します。
関節痛 ←冬場は節々の痛みが辛くなることがあります。
手足の冷え ←膀胱炎・腎機能低下
皮膚の乾燥 ←肌荒れ・しみ・しわ
自律神経の乱れ←うつ症状・気力低下
心臓の不調←胸痛・息切れ・動悸。
気温の変化に応じて体の表面に近い細い血管を広げたり縮めたりするこのような働きは、自律神経によって自然に行われています。
自律神経のうち、交感神経が活発になると血管は縮み、副交感神経が活発になると血管は広がります。冬場は交感神経が優位になりがちです。寒さのせいで身体は筋肉を縮めて外気から守ろうとします。 血管が縮んで細くなると、その血管に血液を流そうとして、心臓は大きな力で血液を送り出さなくてはなりません。
血管の収縮や拡張は自律神経でコントロールしています。血管の収縮に伴って現れる症状は、胸痛・息切れ・動悸などの症状が特に冬場に現れる心臓の違和感です。
これらから、疑われる重篤な心臓の疾患では、「心筋梗塞」「心不全」「狭心症」「不整脈」などがあります。まずは、寒い時期に心臓の違和感を覚えやすい理由を明確に理解しておきましょう。寒いとそれだけで自律神経に影響を与え、特に朝の外出時に交感神経の活動が強まり、血管を収縮して体温を下げないようにします。冬場に血圧が上昇するのは交感神経の影響です。
また別に部屋内の移動でも外出時と同じよう様々な状態が起こります。例えば、リビングやお風呂場など暖かいところから、急激に温度が下がる所に移動した場合、体内の血管が急激に収縮します。これは、体温を外に逃さないようにするための交感神経の生理的な変化です。
夏場でも、体内では温度変化に応じて同じような変化は起きていますが、冬場の方がその違和感を敏感に察知しやすいのかもしれません。
また、暖かい場所から寒い場所に移動し、血圧等の変化が激しくなることでヒートショックと呼ばれる危険な状況に陥ることもあるため、注意が必要です。さらに、年末年始にかけては仕事の忙しさや、寝不足・飲酒や喫煙の増加・疲労やストレスの蓄積など、心臓に負担がかかる条件が重なるため、より一層気をつける必要があります。
心筋梗塞は、心臓に血液を送る「冠動脈」が詰まることで、心臓の筋肉に栄養や酸素が届かなくなり、心臓の筋肉が壊死する病気です。狭くなった血管に血栓が詰まることで発症します。
主な原因は、血管が固くなって弾力を失う動脈硬化です。動脈硬化は「加齢」「高血圧」「喫煙」「肥満」「糖尿病」、などの生活習慣による引き起こされる疾患です。血管の収縮や拡張は交感神経でコントロールされています。
血管が拡張されて血液の通るトンネルが広くなると、血液はスムーズに流れるようになり、血行がよくなり、血管やそれをとりまく筋肉も柔軟性をとり戻し、血行を促す働きがあります。 また血管が収縮すると血液への抵抗が高くなり、血行のさまたげになります。
寒い環境下では、体内の熱を外へ逃がさないように血管が収縮します。 血管が収縮すると、血液の流れが悪くなります。 血栓とは、血管内の血液が何らかの原因で固まってできる血の塊のことです。 血管内の脂肪物質が何らかのきっかけで破れると血液を固める機能が働き、血栓が作られます。
「ヒトは血管から老いる」といわれるように、年をとるとともに血管は硬くなり、動脈硬化が生じやすくなるものですが、それだけでなく、生活習慣などが原因で、とり過ぎたコレステロールなどが血管壁にたまり、コブのようなプラークができる人が増えています。
特に冬場は、運動不足になる上、忘年会や新年会などによる食べ過ぎ、飲み過ぎが続いて、血液中に余分な糖やコレステロール、中性脂肪が増えるリスクが大きいです。これらが血管壁のプラークをさらに育てる原因になります。
記載してきたように、交感神経の作用により、冬は寒さで血管が収縮するため、血圧が上がりやすい季節です。さらに室内外の温度差によるストレスで血管に強い圧力がかかると、突然プラークが破裂することがあります。それらの要因で、破れを修復しようと血液中の血小板が集まり、それらが凝縮した血栓(血のかたまり)が血管をふさいで、心筋梗塞や脳梗塞を起こす危険が高まります。
冬が怖いのは、このようにプラークが育ちやすく、破れやすい状態になるからです。冬の季節に働き盛りの40歳~50歳代が、心筋梗塞や脳梗塞に突然見舞われるケースも増加傾向にあります。LDL(低比重リポタンパク質)が増え、血管壁に溜まってしまう状態が続くと、活性酸素の影響で、過酸化脂質となり、血管が狭くなり、血栓が出来やすくなり、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や狭心症・脳梗塞などの疾患を誘発させます。
気になるのが、プラークによる動脈硬化の進行状態ですが、健診での血中脂質の検査値がひとつの目安です。〝悪玉〟と呼ばれるLDLコレステロール値に目がいきがちですが、むしろ注目したいのは〝善玉〟と呼ばれるHDLコレステロール値と中性脂肪の数値です。
血液中のHDLが減ると、余ったLDLが回収されずに血管壁にコレステロールが蓄積します。また中性脂肪値が高いと血中のHDLが減り、〝超悪玉〟と呼ばれる小型LDLが多く現れ血管壁に入りやすくなり、酸化・蓄積していきます。
ですから、LDL値が正常でも、HDL値が低い人や中性脂肪値が高い人は、プラークが育ちやすく、動脈硬化が暴れ出しやすい状態と考えられます。実際に日本の場合、心筋梗塞を起こした人は、圧倒的にHDL値が低い人が多いのです。
ここまで書いてきた要因を予防・修復するために、血液中の水分調整をして、自律神経の変動を抑える 日常の生活リズムを見直し激しい寒暖差のある冬場を乗り切り、春に向けての備えが重要です。明るく元気な生活が送れるように対策していきましょう。
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