喘息

喘息

皆さんこんにちは。
今回は、「喘息」についてお話したいと思います。
私も幼少期に「喘息」に悩まされていました。特に季節の変わり目や、花火を楽しんだ後、夜中に布団の中で騒いだ後などに決まって発作が起きて病院に駆け込んだ事を今でも鮮明に覚えています。
そんな「喘息」についての原因や予防を是非知っておきましょう。

「喘息」とは?

喘息とは気道になんらかの炎症が起こることにより、咳、痰、息苦しさ、喘鳴(呼吸する際にゼーゼーやヒューヒューという音がでる)、胸苦しさなどの症状があらわれる病気です。気管支喘息とも呼ばれます。

・気道

呼吸で吸った空気が通る道のことで、主に気管支を意味します。気管支は、内側から粘膜、粘膜下組織、平滑筋(筋肉)などでできています。

・気道の炎症

腫れて赤くなっている状態をいいます。喘息患者さんの気道では、発作がないときでも炎症が起きていて、敏感な状態になり、少しの刺激であっても反応します。気管支の炎症が悪化すると、粘膜のむくみが生じて痰や咳が出たり、平滑筋が縮むことで、気道がさらに狭くなってしまいます。これによって空気が通りにくくなり、喘鳴や息苦しさなど、喘息のさまざまな症状が起こります。

主な症状

・のどが「ゼーゼー、ヒューヒュー」いう喘鳴  ・呼吸困難

・発作性の激しい咳、痰            ・急に動けなくなる

・胸の痛み                  ・動悸、息切れ

・背中の張り                 ・空咳 

喘息発作を引き起こす原因

日本では、子どもの約5~7%、大人の約3~5%が喘息にかかっているといわれています。

また子供がかかる喘息を小児喘息と呼びます。基本的には気管支喘息と同じですが、子供の場合は喘息と診断されるまでに時間がかかったり、成長するにつれて症状が落ち着いたりすることもあるためです。

子どもの喘息は男子に比較的多く、アレルギーが原因であることがほとんどとされています。小学校高学年ぐらいから発作がなくなる時期がありますが、20~30歳代に再発することもあります。
大人の喘息の6~8割が大人になって初めて発症した人たちで、男女比も変わりません。子どもの喘息に比べ、原因が明確に特定できない場合が多いとされています。

 

主な「喘息」の原因

 

----アレルゲンとされるもの---           

・ダニ  ・ハウスダスト  ・ペット  ・花粉  ・食物

 

---アレルゲン以外の誘因---

・運動  ・たばこ(副流煙も含む)  ・過労やストレス  ・風邪などの感染症

・大気汚染  ・天候や気温の変化  ・香水などの匂い

季節の変わり目と「喘息」

 喘息患者さんにとって、季節の変わり目は要注意しなければなりません。

それは日常生活の中で発作を起こす原因が増える為です。ここでは、季節によって増える原因と対策を知っておきましょう。

<寒暖差>

夏から秋になる頃は、大きな寒暖差があります。この寒暖差が気道には刺激となるため、喘息の発作が起こりやすくなるのです。

喘息患者さんは気道が炎症を起こして敏感になっているため、冷たい空気を吸い込むと気道がすぐに収縮して、発作を起こすことがあります。

同じように、温かい部屋からいきなり寒い外に出たり、エアコンの冷たい空気を急に吸い込んだりした時にも、発作が起きることがあります。

1日のうち気温が一番下がる夜中から朝方にかけても、発作が起こりやすくなります。

寒さを体感していなくても、夏用のパジャマや寝具は早めに温かいものに切り替え、体を冷やさないようにしましょう。

<空気中の浮遊物>

ダニは、温度と湿度が高い夏に大繁殖するので、秋頃にはダニの死骸やフンが部屋の至る所に溜まっています。

それらがホコリと一緒に舞い上がったものを吸い込んでしまうと、発作が起こりやすくなります。

残念ながら、ダニを家の中から完全になくすことはできません。

しかし、「床」と「寝具」を重点的に掃除すれば大きく数を減らすことはできるので、できるだけこまめに掃除をしましょう。

<湿度>

湿度は1年を通して、40~60%くらいが最適です。

湿度が40%未満になると、気道の粘膜が荒れ、喘息の発作が起こりやすくなりますし、湿度が60%を超えると、ダニやカビが繁殖しやすくなるので、これらをアレルゲンとした発作が起こりやすくなります。

湿度が高くなる梅雨の季節は、除湿機を活用するなどして対策を行うとともに、布団乾燥機や布団クリーナーを利用して、寝具のダニ退治もこまめに行うようにしましょう。

空気が乾燥する冬は、加湿器を利用したり、濡れたタオルを室内に干したりなどの対策をして、快適な湿度を保ちましょう。

ちょっとした加湿器であれば、水を入れたコップにペーパーナプキンを差し込んで、簡単に作ることができますのでおためしください。

部屋を換気して空気の入れ替えをおこなうこともお忘れなく。

「喘息」と合併しやすい病気

喘息患者さんは、鼻の病気を合併しやすいことが知られています。空気の通り道である気道は、鼻から気管支までつながっています。そのことから喘息は下側の気道(下気道)、鼻の病気は上側の気道(上気道)と、ひとつのつながった気道の中で発症するため、合併している方が多いといわれています。
また喘息を持っている方は、アレルギー体質であることも多く、アレルギー性の病気を合併しやすいことも知られています。

<アレルギー性鼻炎>

ダニ、ハウスダスト、花粉などのアレルゲンに反応し、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状があらわれる病気です。花粉症もアレルギー性鼻炎の一種です。

<慢性副鼻腔炎>

鼻の周囲にある 副鼻腔(ふくびくう) という空洞に慢性的な炎症が起き、鼻づまり、鼻水、匂いがわからない、顔の痛みなどの症状があらわれる病気です。

<好酸球性副鼻腔炎>

慢性副鼻腔炎の中でも、とくに再発しやすく治りにくい副鼻腔炎です。鼻の中に、鼻茸とよばれるキノコのようなポリープができることもあります。好酸球とよばれる白血球が関係しています。

<好酸球性中耳炎>

治りにくい中耳炎で、好酸球が関係しています。耳が詰まっているような感覚や、耳が聞こえにくいという症状があらわれます。

<好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>

喘息や好酸球性副鼻腔炎を発症したのち、血管に炎症が起きる病気です。発熱、筋肉痛、体重減少、手足の指先のしびれや麻痺、心不全、腹痛、皮疹などの症状があらわれます。

<アレルギー性気管支肺アスペルギルス症>

空気中の真菌(カビ)を吸い込むことで、気管支や肺でアレルギー反応が起こる病気です。症状は喘息の発作と同様、咳や痰、喘鳴などですが、薬が効きにくいことが多く、重症の場合は、息苦しさだけでなく肺炎症状を繰り返し、呼吸不全に至ることがあります。

まとめ

このように、「喘息」に対しての知識を持っていれば、急な発作に対してもあらかじめ対策の準備が可能になるでしょう。

また、発作を招くような行動などを防ぐことができるでしょう。

しっかりと原因を把握して、豊かな日常生活がおくれるように心がけましょう。

 

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