寒暖差によって起こる身体の不調

寒暖差によって起こる身体の不調

 冬場になると、冷えを訴えたり、疲れやすく感じたり、体の不調が続く方もいるのではないでしょうか。こうした冬の体調不良の大きな原因のひとつとして、「寒暖差疲労」が挙げられます。寒さを感じると、筋肉が硬くなり、血液の流れが悪くなって、行動力も自制してしまいます。

寒暖差疲労のメカニズム

 寒暖差疲労は、本格的に冷え込む冬場に起こりやすくなっています。一日の最低・最高気温の差が大きくなったり、暖房をつけることで、室内外の気温差がある環境に置かれることになることも原因です。

 こうした寒暖差の激しい環境で過ごしていると、私たちの体は気温差に対応しようと何度も熱を作ったり逃がしたりして、必要以上にエネルギーを消費します。

 その結果、寒暖差疲労が蓄積し自律神経も乱れて、自分が意識している以上に体が冷えやすくなってしまうのです。寒暖差への耐性が弱い人が多い傾向にあるといわれています。

寒暖差疲労による症状

 寒暖差疲労によって、体は冷えの症状が進行すると、更に、肩こり、めまい、頭痛、食欲不振などの症状が起こることがあります。

 寒暖差によって疲労が溜まると、さまざまな体調不良を連鎖的に引き起こすリスクが高くなります。

寒暖差疲労を引き起こす原因と環境

 寒暖差疲労を起こしやすい気温差は、「前日と比較して5℃以上」といわれています。なるべく気温差を感じることのないよう、服装にも気を付けることが重要といえるでしょう。

 また、空調のきいた職場を出入りすることが多いなど、気温の変化を感じやすい生活を送っていると、自律神経が常にフル回転している状態となるため、寒暖差疲労につながるといわれています。

寒暖差疲労を溜めないコツ

 寒暖差疲労を溜め込まないためには、体を内側と外側のどちらからも温めることです。

「冬の生活習慣のポイント」として、

①毎日湯船に入る  入浴することで、体に蓄積された老廃物や疲労物質が取り除かれる「温熱作用」のほか、血液やリンパの流れを改善する「水圧作用」、筋肉や関節をリラックスさせる「浮力作用」の3つの効果を得られます。お湯の温度は38~40℃程度と、ややぬるめに設定してください。肩までしっかりとお湯につかり、10分以上入浴することがおすすめです。湯上がり後も温かさが持続して、湯冷めしにくくなります。

②日常的な動作に軽く負荷をかける  移動や家事など、毎日の生活の中で何気なく行っている動作に、軽い負荷をかけてみましょう。a:エレベーターやエスカレーターを使わず階段を使うb:電車ではなるべく座らないc:座るときは膝を閉じるようにするd:家ではつま先立ちで歩くe:洗濯物を干す際は洗濯物を取る度にスクワットをする、このように少しだけ「きつい」と感じる動作を生活に取り入れることで、普段よりも体を動かすことができ、冷えの改善につながります。

③体を冷やさない食事を  温かい飲み物をとる習慣をつけましょう。白湯やスープなどの温かい飲み物を積極的に飲んで、体の内側から温めることがポイントです。また寒暖差疲労に負けない体力をつけ、免疫力を高めるために、栄養バランスの良い食事を心掛けることも大切です。

 冬季はさまざまな栄養を一度にとれる、鍋料理がおすすめです。特に体を温める効果がある、ニラやネギ、生姜、ニンニクを使った鍋がいいでしょう。

冬に不足しがちな栄養素

●マグネシウム  寒さで硬直した筋肉、血管を元に戻すのに使われるため冬に不足しがちです。マグネシウム不足は心疾患につながりやすく、逆に効率よく摂ると心臓の筋肉の動きをスムーズにして突然死を防いでくれます。油揚げ、納豆、ヒジキ、海苔、カキなどに多く含まれます。

●葉酸  葉酸は赤血球の材料の一部。体を温めるため、体を燃焼させる酸素を体中に届けるのに赤血球が大量に使われるので、冬に不足しがちです。不足すると貧血を起こしやすくなります。また、葉酸は血管を柔らかくする働きもありますので、不足すると高血圧や動脈硬化につながるリスクが高くなってしまいます。ほうれん草、小松菜、春菊、レバー、カキなどに多く含まれます。

●脂質  脂質は、保湿成分であり、脳の構成成分です。冬に乾燥して湿度が低下すると、体の乾燥を防ぐため消耗します。効率よく摂ると、肌の乾燥を防ぎ、記憶力を高め、認知症の予防にもつながります。良質な脂質を、魚やオリーブオイルから摂るようにしましょう。

冬場に大切な栄養素

 身体に必要な栄養素といえばたんぱく質です。肌や毛髪、筋肉など体づくりにたんぱく質は欠かせません。また、免疫力を強化し、身体のエネルギー源にもなるので、風邪を引きやすいこの時期に大切な栄養素です。

 逆に、たんぱく質が不足すると身体に悪影響を及ぼします。例えば、疲労がたまりやすい・体調を崩しやすい・お肌が荒れる・・・などです。たんぱく質は、元気な毎日を過ごすためにも欠かせないものです。

 寒い冬によく食べる【鍋やおでん】にはたんぱく質を含む食材を入れて、からだを温めながらたんぱく質を摂れれば一石二鳥です。鍋やおでんの具材として、肉では鶏肉や魚肉が高たんぱく低脂肪でおすすめ。身体を温め、バランス良い栄養を取って、寒い冬を健康的に過ごしていきましょう。

まとめ

 鶏肉・豚肉・魚介類・エビ・カニ・ジビエ・白菜・大根・ほうれん草・小松菜などの冬野菜は、寒さに耐えるため糖分が多く含まれて、甘みがあり体を温めるのが特徴。ご紹介した葉酸のみならず、ビタミンCも多く含まれているので風邪予防、美肌にも効果的です。

 不足しがちな栄養素に注意して、季節の美味しい食材や大切な栄養素のたんぱく質を取り入れて、寒い冬を乗り切っていきましょう。

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夢健究会

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