夢健究会
日本人の四人に一人は悩まされているという「頭痛」。頭痛といっても様々な種類がありますよね。日常生活の中で慢性的に襲ってくる頭痛や、多量のお酒を飲んだ翌日に現れる二日酔いによる頭痛、気圧の変化による頭痛…と一言では語れません。今回は皆さまを悩ませる頭痛とその対策について書かせて頂きます。
では、頭痛のタイプをそれぞれ見ていきましょう。
頭痛には「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分けられます。「一次性頭痛」は、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛などがあります。簡潔に説明すると、脳や身体に病気がないのに起こる慢性頭痛です。
次に「二次性頭痛」の説明です。これは脳や身体に病気や不具合があって起こる頭痛のことを言います。このタイプの頭痛は、ただの頭痛だからと放っておくと生命の危険を及ぼす可能性もあるので注意が必要です。
片頭痛とは、ズキズキと脈を打つような痛みが特徴の頭痛です。原因としては、脳に血液を送る血管が拡張することで痛みを伴うとの事です。男性に比べて女性は3倍ほど比率が多いようです。特に、排卵期や月経直前~月経初日に起こりやすいというデータがあり、女性ホルモンのバランスが関係しているのではと言われています。吐き気を誘い、光や音に過敏になることが多いです。
・肉親に同じような頭痛持ちがいる
・月に大体2~6回起きるが、発作が過ぎれば体調に問題はない
・10~20代に起きやすい
・6割の人は頭の片側に痛みが起こる
・動くと痛みが増す、またはじっとしていると和らぐ
・ひどい時は吐き気や嘔吐に繋がる事がある
・仕事や家事、学業に支障をきたすほど強い痛みに襲われる
・頭痛発作時、周囲の雑音や話し声、または光をわずらわしく感じる
・頭痛の前に、あくびや首筋のハリ、空腹感などの前兆がある
頭全体が締め付けられるような痛みを伴うのが特徴です。原因として、精神的ストレス、または長時間同じ姿勢といった身体的ストレスから頭や首の筋肉が緊張し、血流が悪くなると起こるが原因と言われています。
また、眼の使い過ぎによる疲労が筋肉のコリを引き起こし、頭痛に繋がると考えられます。
群発頭痛とは、眼周囲~前頭部、側頭部にかけて激しい痛みが数週間から数ヶ月の期間群発する頭痛を言います。
夜間睡眠中に頭痛が起こりやすく、発作時に目の充血、流涙、鼻水や鼻閉、縮瞳とまぶた下垂などの症状が付いてきます。
また、発作時は興奮状態に陥り、落ち着かない状態に見舞われます。
群発頭痛は20~30代に多く、約85%が男性と言われておりましたが、近年は女性の群発頭痛を少なくないようです。
三叉神経・自律神経頭痛とは、眼の奥や眼の周りが強烈に痛む「顔面痛」と、涙や鼻水などの「自律神経症状」が同時に起こることを特徴とした頭痛の総称です。
顔面を司る三叉神経(さんさ)が活発になり、過剰な興奮により副交感神経が活性化されます。それによって、上記の症状に襲われます。
「気象病」という言葉があります。天気や気圧の変化、湿度など、気象の変化に伴い起こる不調の事を言います。耳鳴りや目まいなども引き起こしますが、症状としては痛みが多いです。関節痛や古傷の痛み、そして代表的なのが、頭痛です。痛みの種類としては、ズキズキと痛む、または締め付けられるように痛むと様々です。
なぜ気象病が起こるのか。ずばり、自律神経の乱れです。
気温や気圧、気象全般の変化に、自律神経が敏感に反応してしまい、それによって痛みを伴うというメカニズムです。自律神経は身体を司る神経なので、その自律神経が過敏になり、過剰な働きを生んでしまうというわけなのです。
この記事を書いているのが丁度年末なので、皆さまは恐らく忘年会ラッシュの荒波に揉まれているのではないでしょうか。そして多量の飲酒による二日酔いにも襲われていることと思われます(笑)。
二日酔いによる頭痛は諸説ありますが、現段階ではアセトアルデヒドと呼ばれる物質が原因と言われています。
アルコールによる利尿作用から脱水と、アルコール摂取時に身体の中で起こるアルコール代謝でアセトアルデヒドが刺激作用を有することが考えられます。
多量のアルコールを摂取した後、そのまま寝落ちする方は多いと思われます。その際、アルコールによる脱水+睡眠中に失われる水分量が加算されると、翌朝目覚めた時には脱水が進行した状態となり、その中に刺激物であるアセトアルデヒドが残ります。そうなることで、頭痛や胃もたれなどの二日酔いの症状が起きるというわけです。
過去投稿の「そろそろお酒をやめませんか?」の記事に詳しく書いておりますので、そちらも参照になさってください。
●片頭痛
睡眠不足、また過度な睡眠も片頭痛のもととなります。6~8時間の睡眠時間が理想です。
食生活で心掛けることとしては、空腹時に血糖値が下がることも片頭痛を誘発するので、注意が必要です。マグネシウムとビタミンB2を積極的に摂取していきましょう。
●緊張型頭痛
筋肉の血流が悪くなることで起こる緊張型頭痛は、「温める」ことや「身体を動かす」ことが痛みの緩和に有効となります。長時間同じ姿勢を続けるというのも原因と考えられます。猫背であごが上向きの方は、背筋をまっすぐにし、あごを引くように心掛けましょう。
長いデスクワークにも、こまめに休憩を挟み、少し歩くことや立ち上がって伸びをしましょう。
また、適度な運動で筋肉のコリをほぐすことや、ぬるめのお風呂に入ることを意識していきましょう。
●天気頭痛
交感神経と副交感神経のバランスが乱れることで、天気頭痛は発症します。交感神経が活発になりすぎると、倦怠感や気分の落ち込みを感じます。
また、体内の余分な水分も天気頭痛に関係していると言われます。水分補給は大事ですが、お茶やコーヒーなどの利尿作用がある飲み物も飲んでいきましょう。
●二日酔いによる頭痛
二日酔いによる頭痛の主な原因は、体内に残ったアセトアルデヒドの影響と、アルコールによる脱水症状が考えられます。予防としては、次が挙げられます。
・頭を冷やす…頭痛を起こしている箇所を冷やして血管を収縮させる
・十分な水分補給…水分補給によって、血中のアセトアルデヒド濃度を下げ、体外に排出
水分補給に関しては、飲酒時も水を含み、帰宅してからはスポーツドリンク等を選んでいきましょう。出来れば夏場でも常温で飲む事が望ましいです。
いかがでしたか。頭痛はそれぞれ原因が違い、それに伴い対策も変わっていきます。
「痛み」というものは身近にありながらも、とても苦痛でいち早くなんとかしたいものです。
皆さまもこの記事をヒントに、少しでも頭痛の緩和に役立ててください。
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