夢健究会
最近、新型コロナウイルスの影響で、日常から体温を測る機会が増えた今日この頃、「自分の平熱ちょっと低くない?」と心配に思っている方も少なくないのではないでしょうか!
もしくは、そう思いながらも「自分は昔からこれが当たり前で今まで過ごしてきたから問題ない」と思っている方も多いと思います。
実は低体温は体に色んな悪影響を及ぼします!
そこで今回は低体温の怖さや改善方法などのお話をさせて頂きます。
まずは低体温について知っていきましょう。
実は低体温に明確な定義は無いようです。
一般的には、体温が36度以下の状態を低体温と見なす意見が多いようですが、健康時の平熱の正常範囲が35.5~37.5度との意見がある事から、35.5度未満を低体温と考えるとよいでしょう。
低体温の原因としては主に以下の3つが挙げられます。
〇代謝の低下
基礎代謝が低下している場合になりやすいと言われています。(高齢や栄養状態の悪化、筋肉量の減少など)
〇内分泌疾患
甲状腺、下垂体、副腎などの内分泌腺と呼ばれる臓器の機能低下が原因になる事もあります。
〇長時間低温にさらされる
山岳遭難や水害事故など、低温に長時間さらされて低体温に陥るケースもあります。
また、屋内でも、脳血管障害、頭部外傷、低血糖などにより意識を失い、発見の遅れから低温にさらされて低体温になる例もあります。
1957年に発表された日本人の平熱は10~50歳代の健康な男女で、平均値36.89度でしたが、およそ50年後の2008年には大人の平均体温が36.1度、子供は36.4度という調査結果が出ています。
調査方法など条件が異なる為一概には言えませんが、日本人の平熱は低下傾向にあると推測できます。
その背景として、状態と原因のところでもお話した基礎代謝の低下が挙げられます。
体内で熱を発生するのは内臓と筋肉ですが、筋肉を使わない(体を動かさない)生活習慣によって筋肉量が減り体温の低下を招いていると考えられます。
ほかにも、極端なダイエットや老化、冷暖房の普及による体温調節機能の低下も影響しているとみられます。
低体温によって生じる健康リスクの1つとして考えられるのが免疫力の低下です。
寒さにさらされて体が冷えるとストレスを感じ、脳からステロイドホルモンや神経伝達物質が分泌されます。
これによりリンパ球(白血球の一種)や細胞の働きを低下させて一時的に免疫力が下がってしまうのです。
免疫力が下がればそれだけ感染症にかかりやすくなります。
健康リスクは免疫力の低下だけではなく、体温が下がるほど体内の細胞は不活発になるため、消化不良や思考力に至るまで、多くの臓器・身体機能が低下します。
低体温に関係する病気や、悪化する症状としては次のものが挙げられます。
甲状腺機能低下症・アトピー性皮膚炎・気管支喘息・関節リウマチ・腰痛・肩こり・頻尿・膀胱炎・過敏性腸症候群・下痢・慢性疲労・月経不順・無月経・月経困難症・月経前症候群・不妊症・更年期障害
まずは即時的に体温を上げる方法をご紹介します。
〇運動
ウォーキングやスクワットなど体をこまめに動かすと筋肉の代謝が上がり体温が上昇します。特に最も体温が低い朝に行うと効果的でしょう。
〇入浴
40度のお湯に肩まで10分程度湯船に浸かれば体温が1度くらい上がります。
免疫の要となるNK(ナチュラルキラー)細胞は体を温める事で活性化します。
〇室温調節
寝室や仕事場では温度計を常備し18度以下にならないように調節しましょう。
また、気道粘膜の乾燥を防ぐために湿度も40%以上を保ちましょう。
〇外出時の服装
マフラーや帽子、手袋などを冷える前に着用して出かけましょう。
特に首、手首、足首、腰が冷えない様にしておく事が良いでしょう。
コロナ禍で普段から着用しているマスクも、喉や鼻の粘膜を冷やさず乾燥から守るのに有効です。
次に継続的に体温を上げる方法をご紹介します。
〇食事
体を温める食材の定番はショウガが有名ですが、発酵食品や根菜類などは体を温めると言われており、玄米・味噌汁・納豆・焼き魚・野菜の煮物などの和食がお勧めです。
〇漢方療法
漢方薬は低体温そのものや、低体温が原因で出てくる様々な不調に対応できます。
短期間での改善ではなく、時間をかけて根本的に治療してみてはいかがでしょうか。
冷え性は気にしても低体温を気にする人は意外と少ない様に思います。
冷えとは体の一部分(手、足、お腹など)が冷たい状態の事で、低体温とは別症状だと認識する事が正しいと言えるでしょう。
『冷えは万病の元』という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
近年では外的要因だけでなく、基礎代謝の低下、食生活、過度な緊張やストレス、睡眠不足、自律神経の乱れなど多岐にわたります。
今一度ご自身の生活環境や食生活を見直してみてはいかがでしょうか。
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