~冬の大敵~乾燥とはなぜ起こるのでしょうか?

~冬の大敵~乾燥とはなぜ起こるのでしょうか?

 今のこの冬の時期。気温がガクンと下がり暖房器具が欠かせない時期となりました。朝起きるのも億劫になりがちですが、いつまでもゴロゴロしていては学校にも会社にも遅れてしまいます。そんな寒い時期、「乾燥」に皆さんも悩まされていませんか?そんな乾燥は私たちのカラダにも、生活にも影響を及ぼしているのです。まずは、この冬の時期をうまく乗り切るために今回は「乾燥」についてお伝えしていきます。

冬に空気が乾燥するのはなぜ?

 【冬の時期は乾燥する】といわれる最大の要因は空気の性質です。私たちの目では確認することはできませんが、空気中にはたくさんの水分が含まれています。この水分量は気温の変化によって異なります。夏などの暑い時期は暖かい空気が多く、水分を蓄えられますが、冬などの寒い時期の冷たい空気では蓄えられる水分量が減少してしまいます。このようなことから、冬の寒い時期は気温が低く空気は乾燥しまうのです。


 日本の冬は世界的に見ても乾燥していて、その原因は日本の地形にあるといわれています。日本の冬は、西側に高気圧、東側に低気圧となる【西高東低】の気圧配置となることがよく見られます。冬型気圧配置ともいわれ、シベリア方面から日本に向かって冷たい空気を運んでくる気圧となります。この冷気は海を越えてくるため一度は湿った空気となりますが、日本海側に到着すると雪に変わり、私たちの日常を銀色の世界に変えたりします。


 そして雪が降った後の冷たい空気は、さらに山を越えて太平洋側に移動していきますが、その頃には雪で水分が抜けてしまい、乾燥した空気に変化してしまうのです。また、空気の乾燥を助長させるのが暖房器具です。室温を上げれば、空気中に蓄えられる水分量の最大値は上昇します。しかし最大値が上昇しても、どこからか水分を補充しない限り空気中の水分量は変わりません。この現象により、相対的に乾燥したと感じてしまいます。

冬も夏も一番稼働しているエアコンが乾燥を招く?

 エアコンを使用することで室内が乾燥する原因は、湿度が変化するためで、その仕組みは冷房と暖房で異なります。

夏にエアコンで冷房や除湿を使用している部屋で過ごしていると、喉や肌に乾燥を感じる場合があります。冷房を使用した際に乾燥する原因は、エアコンの仕組みです。エアコンは部屋の空気を吸い込んで、冷やしたり暖めたりして部屋の中に排出し、空気を循環させる仕組みです。冷房をかけるとエアコンは部屋の熱を外へ出そうとしますが、熱だけではなく一緒に水分も室外へ出していきます。

 エアコンの暖房機能の場合は、冷房と異なった仕組みで乾燥します。空気には含むことのできる水蒸気量が決まっていますが(飽和水蒸気量)、水蒸気量は気温によって変化し、温度が高くなるほど飽和水蒸気量は増えていきます。気温が上昇しても室内の水蒸気(絶対湿度)の量が増えないと、空気中には水分を含むことができる余裕があるということになります。(相対湿度が下がる)そうすると洗濯物や肌から空気中へ水分が奪われていくため、体感的にも乾燥を感じてしまうのです。エアコンと違って石油ストーブやガスストーブは、気温を上昇させるとともに水蒸気も発生させているため、エアコンに比べると部屋の乾燥を防ぎやすい暖房器具です。同じ燃焼系の暖房器具でも、ファンヒーターになると水蒸気が発生しにくいので、加湿器を使用することがおすすめです。

 労働安全衛生法では、【室温が17度以上28度以下及び相対湿度が40%以上70%以下になるように努めなければならない】と定められているため、会社などでエアコンを使用する際は室内の湿度を適切に保つ必要があります。空気が乾燥し、湿度が下がることでウイルスが活発に稼働できる状態になりますので、冬の時期は特に湿度のチェックをこまめにしましょう。

エアコンを使用する際に注意するべきことは…

・カラダの乾燥

 エアコンを使用することで空気を直接暖めたり、冷やしたりするので、空気中の水分量は変わらずに室温だけが上昇したり、低下したりします。室内の湿度が低下してしまうと乾燥しやすくなり、「肌」「唇」「目」「喉」など全身からうるおいが奪われ、乾きやすくなるのです。その結果、肌荒れやかゆみ、炎症などの肌トラブルの発生などが起こりうる原因となるのです。肌以外にも、ドライアイの原因になることもあります。乾燥は男女関係なく起こりますので、日頃からスキンケアなど心がけましょう。

・アレルギー

 エアコン内部が十分に清掃されていない場合、カビ、ダニなどの温床になったり、ハウスダストがたまってしまう場合などがあります。そんな状況でエアコンを使用しているとハウスダストを空気中にまいてしまうため、くしゃみや鼻水や鼻づまりといったアレルギー症状が発生する可能性がありますので注意が必要です。アトピー性皮膚炎の方は、ハウスダストにより皮膚が刺激されることで湿疹やかゆみなどが出てしまう可能性がありますので、定期的にエアコンクリーニングを行い、清潔な状態で気持ちよくエアコンを使用しましょう。最近のエアコンには自動掃除機能がついているのものなどがありますが、定期的にフィルターなどをチェックは必要ですのでご確認ください。

・ウイルス

 ウイルスの種類によっては温度が低く、空気が乾燥した状態で増殖しやすい傾向があるものがあります。冬の寒くて空気が乾燥している時期にインフルエンザが流行りやすいのはこのためです。エアコンを使用することで空気が乾燥し、増殖しやすくなるウイルスがいるため、風邪、感染症などを発症するリスクが高まります。

冬の時期になぜ火事が起こりやすいのか?

 冬の時期に火事が起こりやすい原因は主に2つあり、1つ目は乾燥する気象条件です。

 空気が乾燥すると空気中の水分量と同様、建物や家具などに蓄えられている水分量も少なくなります。水分を多く含む物よりも乾燥している物の方が燃えやすいのはご存じだと思いますが、ちょっとした火の気が大きな火事に繋がりやすくなりますので、火を扱う時は注意しましょう。

 2つ目は寒くなるにつれストーブやエアコンなどの暖房器具を使う機会が増え、暖房器具の消し忘れや間違った使い方などから火災が発生するためです。主にストーブやファンヒーターなどが原因となり、洗濯物を乾かすためや、ストーブなどをつけたまま寝てしまい布団などが接触し引火したなどのケースがあります。寒さをしのぐためや乾かない洗濯物のためなど様々な要因があると思いますが、細心の注意を心がけましょう。最近の家電は、様々な機能があり引火する原因などを感じた際は自動的に切れるという機能があるものもありますので暖房器具を購入の際はそのようなところもチェックすることが大切かもしれません。

冬の乾燥から守るための対策

【加湿器を使用する】

 湿度をコントロールするのに最適な一般的な方法です。最近では空気清浄機と加湿器が一体型になったものや電気を使わないタイプや携帯加湿器、簡易なもの(ペットボトルを利用する手軽なタイプ)なども販売されています。アロマオイルディフューザーの加湿器などもあり、就寝時やリラックスするときなどにも効果的です。加湿するときは必ず部屋のサイズに合ったものを使用し、部屋全体やオフィスのデスク周りの加湿など、環境に合うアイテムを使用してください。

【洗濯物を部屋干しにする】

 加湿器を使用せずに手軽に加湿する方法をお伝えします。洗濯物を部屋干しすることにより少しずつ水分が蒸発するので、空気中の水分量が増え、室内の湿度を上げることができます。洗濯物以外に、タオル濡らして干したり、軽く濡らしたタオルを室内で振り回したりするだけでも同様の効果が期待できます。ちなみにですが、部屋干しする際は臭いを防ぐ洗剤や柔軟剤がありますので、専用の商品を使用することがおすすめです。

【スキンケアを心掛ける】

健康な肌は健康なカラダであることが大切です。冬でも乾燥に負けない肌をつくるためには、もちろん外側からのケアだけでなく、規則正しい食事や生活、入浴など日々の生活習慣を見直すこともとても大切です。乾燥しやすい時期なので、毎日欠かさずにスキンケアをすることが大切です。乾燥を感じる場合、速やかにケアをすることを心がけましょう。

まとめ

 肌トラブル、ドライアイ、感染症、火災など冬の乾燥は私たちに何らかの影響をもたらしてきます。特に今すぐにでもできることからはじめていきましょう!冬をうまく乗り越えられないと春の不調につながります。春夏秋冬、どの季節もどのような対策ができるかを知ることが大切だと思いますので今後も季節柄の記事投稿は続けていきますのでこれからもご覧ください。

ライター

夢健究会

ライター

私たち会員は
人々の尊い命に畏敬の念を抱き
神秘なる自然の摂理に抗うことなく
自然の恵みに感謝しつつより多くの人々に
夢を持って人生を楽しみ
健康な天寿を
究められる様 祈念して
研究し、助言し、援助する団体です。

SEARCH

CATEGORY

GROUP

KEYWORD

  1. 健康
  2. 三七人参
  3. 食生活
  4. 自律神経
  5. 食事
  6. 会員の声
  7. ストレス
  8. 睡眠
  9. 運動
  10. アルコール依存症
  11. 食養生
  12. アンチエイジング
  13. 交感神経
  14. 血管
  15. 老化防止
  16. 副交感神経
  17. 認知症
  18. 動脈硬化
  19. エアコン
  20. 美容
  21. 入浴
  22. 自律神経、交感神経、副交感神経、寒暖差疲
  23. 血液
  24. 文山
  25. アレルギー
  26. 皮膚
  27. コレステロール
  28. 漢方
  29. 頭痛
  30. 三七畑
  31. 脳梗塞
  32. 肝臓
  33. 歯周病
  34. 酸欠
  35. ダイエット
  36. 免疫
  37. 熱中症
  38. アルツハイマー
  39. 寒暖差
  40. 腹八分目
  41. 若見え
  42. 痛み
  43. 血糖値
  44. 難聴
  45. いびき
  46. 無呼吸症候群
  47. LDL
  48. 乾燥
  49. 食物アレルギー
  50. 筋トレ
  51. 難聴と認知症の関係性
  52. ストレッチ
  53. 文山旅行記
  54. 東洋医学
  55. 白内障
  56. 養生
  57. 高血圧
  58. HDL
  59. 花粉
  60. 寒暖差アレルギー
  61. 生活
  62. ウィルス
  63. 腰痛
  64. 血糖値スパイク
  65. 掃除
  66. カビ
  67. タンパク質
  68. 夏バテ
  69. 酸素欠乏症
  70. スマホ
  71. 低体温
  72. 梅雨
  73. 冬場 寒暖差
  74. 筋肉
  75. 紫外線
  76. 秋バテ
  77. マスク
  78. マスク生活
  79. 深呼吸
  80. 骨粗しょう症
  81. 心臓
  82. 日焼け
  83. 六月
  84. ミオパチー
  85. 筋ジストロフィー
  86. 先天性
  87. 遺伝子
  88. ステロイド
  89. 指定難病
  90. 葉酸
  91. 寝相
  92. 寝返り
  93. 不登校 起立性調節障害
  94. 長寿
  95. 口内炎
  96. 帯状疱疹
  97. 活性酸素
  98. 抗酸化
  99. 免疫力
  100. 痛み,腰痛
  101. 腎臓
  102. 鼻水
  103. 鼻詰まり
  104. 副鼻腔炎
  105. 痛風、尿酸値、高尿酸値症
  106. 気象病
  107. 誤嚥性肺炎
  108. 体臭
  109. 加齢臭
  110. 便秘、下痢
  111. 幸せホルモン
  112. 低血圧
  113. 立ちくらみ
  114. ヒートショック
  115. こむら返り
  116. 妊娠
  117. 妊婦さん
  118. パートナー
  119. カルシウム
  120. ホメオスタシス
  121. 恒常性
  122. 突発性難聴
  123. 肌荒れ 美容 皮膚
  124. たばこ
  125. 変形性膝関節症
  126. 変形性関節症
  127. 外反母趾
  128. 扁平足
  129. BMI
  130. 体重
  131. ヘバーデン結節
  132. 睡眠障害
  133. 文山、文山旅行記
  134. 心筋梗塞
  135. 梅雨 梅雨時期 養生
  136. コレステロール,LDLコレステロール,H
  137. 変形性膝関節症,変形性関節症
  138. 笑い
  139. セロトニン
  140. オキシトシン
  141. ドーパミン
  142. 基礎代謝
  143. 漸増抵抗運動