夢研究会

  • よもやま話

環境の変化と自律神経の乱れ

 この時期は入学や異動、引っ越し等で人間関係や生活環境がガラリと変化する時期です。逆に自分に合う変化であれば体調が良くなることもあります。
 私達は普段からいろいろな情報(環境・食事・人間関係・物)に触れています。気がつかない無意識の部分で体はいろいろな情報を受け取り、反応しています。
 そして、自分にとって合わないもの(ストレス)に触れると体に不快な症状を引き起こします。
 自律神経症状は無意識な部分での影響が大きいと感じています。いわゆる潜在意識です。
 体はとても正直で嘘がつけません。ストレスは人が成長する上で、免疫をつける為にもある程度必要なものでもありますが、許容を超えたストレスは自律神経を乱す原因となります。
今回は環境の変化がどのように自律神経を乱れるのかについてです。

自律神経とは?

 自分の意思とは関係なく24時間働き続ける自律神経。自律神経は、昼は活発になる交感神経と夜は沈静的になる副交感神経があります。

 不規則な生活や環境の変化によるストレスなどで、この2つのバランスが崩れると自律神経の乱れに繋がります。その状態が続くと体に不調が出てしまうこともあります。

 自律神経は交感神経と副交感神経の二つからできていて交感神経は人が緊張したときに優位に働くものです。その交感神経が高ぶると、全身の血管が収縮し、アドレナリンが分泌されます。

 また瞳孔が開き、消化器官や泌尿器系の働きが抑制されます。つまり体が緊急事態に対応しやすい状態になるのです。

 一方で副交感神経は人がリラックスしたときに優位に働きます。副交感神経が優位になると、血管が広がり、瞳孔が縮小し、消化器官や泌尿器系の働きが活発になります。つまり体を回復させるのに適した状態となるのです。

 この2つの神経のどちらか一方でも不調になると自律神経が乱れ、日常生活に困難が生じるようになります。常に交感神経が高ぶっている状態になると、排せつ機能を上手くすることができなくなり、睡眠もうまくとれないようになります。

自律神経が乱れる原因

・精神的、身体的なストレス(環境の変化が引き起こす事も)

「ストレス」は大敵です。4月の入社、入学、人事異動による環境の変化で発生します。人間関係の悩みや将来の不安、仕事のプレッシャーなど精神的なものを受けると自律神経の乱れが発生します。

 なんらかのストレスを受けたとき、私たちの体はいつも通りの状態を保つために様々な反応をします。その一つが交感神経の活発化です。

 ストレスを受けると、それに対応するために交感神経が優位になり、しっかりと呼吸をして酸素を取り入れたり、全身へ血液が行き渡るように心拍を速くしたりします。

 ストレスという非常事態を乗り切るために、体が戦闘態勢を整えているようなイメージをすると分かりやすいかもしれませんね。

 私達の日常の中にストレスとなりうるものは数多くあり、こうした反応は心身を守るために必要なものです。

しかし長期間にわたりこのような状態が続くと、心身が耐えられる限界を超えて自律神経のバランスが崩れ、不快な症状が現れてしまうのです。

 自律神経のバランスが乱れるのを防ぐためには、ストレスにうまく対処することが重要だと考えられます。

昼夜逆転などの不規則な生活

 不規則な生活も自律神経が乱れる原因の一つです。私たちの体は一定の生体リズムに従って働いていますが、昼夜逆転や偏った食事などが生体リズムを狂わせてしまいます。

 慢性的な寝不足や、ずっと明るい環境に身をおくような不適切な光環境により体内時計は簡単に乱れてしまうのです。

 効率よく体のリズムを整えるには栄養バランスの整った食事が良いとされているので、健康的な生活と食事の両方を意識すると良いでしょう。

自律神経失調症による体の乱れ

 全身のだるさ、頭痛、手足のしびれ、動悸、めまい、肩こりなど、さまざまな症状が見られる「自律神経失調症」は体調不良を引き起こします。

 自律神経が長期にわたって乱れるとさまざまな不調があらわれます。

 自律神経失調症のような症状が起こる「更年期障害」も自律神経の乱れを引き起こしやすいです。

対策

・ライフスタイルを見直す

 昼夜逆転や偏った食事などが生体リズムを狂わせてしまうため、ライフスタイルを見直すことも大切です。

 睡眠の質を高め栄養バランスの良い食事をするなど、健康的で規則正しい生活を続けるだけでも生体リズムが順調に回ります。

 早寝早起きの習慣をつけたり、無理のない範囲でウォーキングなど軽い運動をするのもおすすめです。適度な運動はストレス解消になるだけでなく、精神的な充実感も得られます。

 食事面では、チーズ、小魚、小松菜、ほうれん草など、精神的なイライラを抑える効果があるカルシウムを積極的にとるといいでしょう。

 

心身をリラックスさせる方法

自分なりのリラックス法を見つけることも大切です。映画や音楽を楽しむ、半身浴をする、犬や猫と触れ合うなど、心身ともにリラックスできる方法を考えてみてください。

アロマの香りとマッサージでリラックス効果が高いとされるアロママッサージに通うのもおすすめです。

自分なりのリラックス法で心身ともにリラックスして副交感神経が優位になると、自律神経が整ってきます

質の良い睡眠をこころがける

 良質な睡眠は、ストレスの原因となるコルチゾールの分泌を抑え(副腎疲労の予防)
身体的な疲労回復や傷ついた細胞を修復させる"成長ホルモン"の分泌を促します。
環境の変化における不安や疲労を改善・予防する働きが活性するため、質や環境にこだわった睡眠をとるようにしましょう。

気持ちの持ち方を変えてみる

 新しい生活環境に馴染もうと、頑張り過ぎたり無理をしてしまうと、自律神経のバランスが乱れて不安感・緊張した状態が長引いてしまいます。

 このような状態に陥らないためにも、「時間が解決してくれる」などと考え方を変えてみるだけリラックスできるのではないでしょうか。

 時間を味方につけた考え方は気持ちが楽になったり、自然に無理なく不安や緊張状態から解放されると思えるのではないでしょうか?

パートナーや友達の助けをかりる

 生活環境の変化が原因の不調は、自分の殻に閉じこもらないことも大切です。
 環境の変化における不調は誰にでも起こり、決して恥ずかしいことではないので、パートナーや友人に頼って元気を分けてもらうようにしましょう。
 環境の変化で不安や緊張があっても、気の置けないパートナーや友人達とアウトドアなどで楽しい時間を過ごしていく内に、「自分は一人ではないんだ」と再確認でき、とても良い"リフレッシュ"になるはずです。

まとめ

 自律神経は私たちの体に張り巡らされている神経の一部で、交感神経と副交感神経から成ります。

 この二つの神経は互いにバランスを取りながら、私たちが無意識のうちに血管や内臓などをコントロールして体を良い状態に保っています。

 しかし環境の変化による過度なストレスや不規則な生活習慣などによってバランスが乱れ、様々な不調が現れることがあります。

 自律神経のバランスを乱さない為には、まずはストレス解消を心掛け、生活リズムを整えることが重要です。環境の変化にも慌てず、焦らずゆっくり対応して、その中で普段の生活を見直して、できるところから改善していきましょう。

 

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