夢研究会

  • よもやま話

皆さん、足の爪はキレイですか?

 こんにちは。皆さん、足の爪を意識したことありますか?
 薬局様・薬店様でよく「爪水虫」のチラシやのぼりを見かけ、気になっていました。
「水虫」と聞くと、足の指と指の間に発症することが多く、皮膚がジュクジュクになって皮が剥がれ、激しいかゆみに襲われるなんてイメージを持つのではないでしょうか…。
 慢性感染症の中で、放置されがちなのが「水虫」です。日本における水虫患者は2,470万に上ります。そのうち、2人に1人の割合で治りにくいと言われる「爪水虫」を併発しているとのことです。つまり、日本の人口で10人に1人の割合で爪水虫に感染していることになります。誰もが感染する可能性がある「爪水虫」についてご紹介していきます。

水虫とは?

 水虫は白癬菌(はくせんきん)というカビが足や手、爪の中に入り込むことが原因で起こる皮膚(ひふ)の感染症です。感染すると、小さな水ぶくれができることがあるため、水虫と呼ばれています。

 白癬菌は体のどこにでも感染する可能性がありますので、頭では「しらくも」、股では「いんきんたむし」と呼ばれています。白癬菌が最も感染しやすいのが足です。これは、靴を履くことで足が蒸れ、白癬菌によって過ごしやすい高温多湿な環境が作られているためです。特に梅雨から夏にかけて多く発生していましたが、最近ではタイツやブーツを履く人が増えたことで、冬でも油断ができません。

爪水虫ってどんな病気?

 爪水虫を放置したために起こることがほとんどです。親指の爪によく起こり、爪が白から黄白色に濁ったり、分厚くなったり、もろくなったりします。水虫の症状に多い「かゆみ」がありません。爪には感覚器や神経がないため、痛みなどの自覚がなく、つい放ってしまいがちなのです。

 爪白癬を放置しておくと、爪が変形して靴や靴下が履きにくい、皮膚に食い込むと痛みを生じることがあります。歩行時に痛みを伴うことで歩行困難になったり、爪が白癬菌の巣になり、家族や他人への感染源になる場合があります。

皆さんの足の爪は大丈夫ですか?

以下に当てはまる方は爪水虫の可能性があります。

□爪まわりの皮膚が分厚くなって、ガサガサしている。

□爪の先端や表面が白や黄色っぽく濁っていたり、筋が入っている。

□爪が分厚くなり、ボロボロと欠ける。

□靴を履くと押されて、痛みが生じる。

特に、免疫力が低下している人、高齢者、糖尿病の人は、水虫だと思って放っておくと、重症化する場合があるので、早めに皮膚科の病院で診察されることをおすすめします。

爪の症状にも注意!

爪水虫と症状が似ている病気も少なくありません。例えば、

「爪甲こうわん症」・・・足の爪が分厚くなり湾曲する。

「爪乾癬」・・・点状のくぼみと横線が特徴的。

乾癬とは、皮膚の赤く盛り上がった斑点がかゆみや痛みを伴い、ボロボロと表面が落ちる皮膚病の1つで半数近くの人に爪の変形が見られます。また、爪に線が入ったり、反ったりすると内科的な病気の可能性もあるので注意しましょう。爪の状態を見ることで、より早期に病気を発見することができるのです。

水虫予防

1.体を清潔にすること

 体全体を清潔に保つようにしましょう。特に足は注意が必要です。足を洗う時、ゴシゴシとこすっていませんか?力を入れすぎると皮膚を傷つけて、水虫の菌を入り込みやすくしてしまいます。石けんを使い、水やぬるま湯で、やさしくなでるように隅々まで洗いましょう。洗い終わったら、清潔なタオルで水分をしっかりと拭き取りましょう。

2.靴や靴下の湿気を避ける

 靴や靴下は、自分のサイズに合った通気性の良いものを選びましょう。靴は、毎日同じものを履き続けず、こまめに干しましょう。靴下は吸湿性の高い木綿や麻の素材を選ぶと良いでしょう。

3.感染を防ぐ

 不特定多数の人が素足で利用するプールや銭湯、共同施設など大勢の人が裸足になるところへ行った時は、家に帰ってから足や手を丁寧に石けんで洗いましょう。白癬菌は必ずしも体にくっついているのではなく、人間が生活している環境に潜んでいます。当然ながら、家の中にも存在しています。もし、一緒に住んでいる家族に水虫の人がいたらスリッパやバスマット、サンダルなどの共有を避けて、部屋をこまめに掃除するようにしましょう。

まとめ

 皆さんの爪はいかがでしたか?菌が足に付着しただけで水虫になるわけではありません。菌の感染力は即刻ではなく、48時間以内であれば、付着した菌を洗い流すことができます。一度、感染してしまうとしっかり治療しないと治らないのが厄介です。見落としがちな足のケアを大切にしながら、健康な生活を心がけていきましょう。