- よもやま話
今回は、2019年11月に訪問しました「三七人参」の原産地、雲南省文山市での研修旅行について書かせて頂きたいと思います。
中国での三七人参の認知度や日本の皆様にあまり知られていない雲南省について触れていきます。
北は北海道、南は沖縄からお薬屋さんの先生・計16名の方々が関西国際空港に集いました。さらに今回は近畿大学薬用資源学研究室から、遠藤教授と研究スタッフ2名にもご参加頂けました。
まだ日本では研究が進んでいませんが、遠藤教授をはじめ研究チームの皆様に三七人参の普及に力を貸して頂きました。
現在は直行便があるそうなのですが、当時は日本から雲南省への便は直行便はありませんでした。上海経由で中国:昆明空港に向かいます。昆明空港到着時には時刻はすでに夜遅く、そこからバスに揺られてホテル到着。
ライター自身、文山には複数回訪問しておりますが、毎度のことながらこの移動時間に中国の広さをしみじみと実感します。
早朝、ホテルで食事をとり雲南省の「建水」へバスを走らせます。文山より西に位置するこの場所は400年前の街並みが残る古き良き市街が堪能出来る隠れ観光スポットです。
我々は食べていませんが、カオドーフと呼ばれる炭火焼の豆腐がグルメとして愛されているようです。次回こちらを訪れた際にはぜひ食べたいものです。
昼食の中国料理に舌鼓を打ち、今回の旅のメインテーマの一つ、三七畑へ一同向かいます。
荒れた山道を通りさらに奥へ。大型バスが通れない道に差し掛かると、ここからは乗用車に乗り換えまた進んでいきます。
天候に恵まれた広大な大地をしばらく進むと、窓の外から黒いカーテンに覆われた赤土の畑が見えてきます。三七人参は太陽光を嫌うため、このようなカーテンで遮光し栽培されるのです。
畑に到着し一同長靴に履き替えます。
さて、今までの文山研修旅行では三七畑の見学までで終わりでしたが、今回は三七人参の収穫体験をすることが出来ました。三七人参をお店で扱うお薬屋さんの先生方は特に興奮気味の様子でした。
貸し出されたクワを手に三七人参を掘り起こしますがこれがまた難しく、下手にクワを入れ込むと根に傷がついてしまうので、なかなか一筋縄にはいきません。
苦労して掘り起こした三七人参はどれも根がしっかりと大きく育っていました。三七人参は根が大きめの物ほど成分が多く含まれます。ミネラルが多く含まれた赤土の大地からの栄養をしっかり吸っている証拠なのではないでしょうか。
また畑内部では赤い花のようなものも栽培されていますが、これは三七人参の花であり、現地では三七花茶として多くの方に飲まれているようです。
初の試みとなった三七人参収穫体験は大満足の一言。楽しいひと時を堪能し、ホテルへ向かっていったのでした。
今回の旅行記は前編ということで二日目までの投稿となります。
後編では三七人参の市場や実際に三七人参を治療で処方している中医病院へと足を運んでいきます。少し時間を置いての投稿となりますがお楽しみに。