- よもやま話
私達が食べたものは胃で消化され、吸収しやすい形に変えられ、小腸で吸収され血液に取り込まれ、門脈を通って肝臓に送られます。
肝臓の働きは、大きく分けて3つの役割があります。体に必要な栄養を蓄え、有害な物質を解毒・分解し、食べ物の消化に必要な胆汁の合成・分泌をしてくれます。
その結果、食べたものは肝臓でいろいろな成分に加工され、要るものと要らないものを分けて、動脈を通って体内の必要な場所に届けられます。
肝臓の場所は、みぞおちの右側で肋骨に守られる様な位置に存在します。重さは、体重の50分の1で、体重が60㎏程度の成人男性で重さが約1㎏~1.5㎏になります。肝臓は臓器の中で、最も大きな臓器です。
肝臓の病気で代表的なものを上げると、B型肝炎やC型肝炎などがあげられますが、現代では、お酒の飲みすぎ、食べ過ぎ、運動不足、ストレスなどによって、肝臓に炎症が起こり慢性肝炎になる人が増えています。
慢性肝炎の状態が続くと、肝硬変、やがて肝臓がんへと進行してしまいます。
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、肝臓の働きが悪くなっても、初期の段階では肝臓そのものが、何か症状となって現れることはありません。
慢性肝炎の状態が長く続くと、疲れやすい、皮膚のかゆみ、頭痛、吐き気、食欲不振などがあげられます。
肝硬変ともなると、足がむくむ、腹水がたまる、黄疸が出る、腹部静脈が盛り上がる、意識障害が起こるなどといった症状が出てきます。
慢性肝炎にしても、肝硬変にしても上述した症状が当てはまるようでしたら、何らかの対策が必要になります。
肝臓の働きを悪くする代表的な飲食料として、炭水化物(糖質)、アルコール、脂質などがあげられます。炭水化物の代表的な食べ物でいえば、米、パン、麺類などがあげられます。
アルコール類で言えば、ビール、日本酒、焼酎などがあり、脂質で言えば、揚げ物や、肉類などがあげられます。これらは、ご自身の身体において本来は必要なものなのですが、好物だからといって過剰に摂取しすぎると、肝臓に大きな負担をかけてしまいます。
肝臓の働きを良くする食べ物として、大豆類、海藻類、野菜などがあげられます。大豆類でいえば、納豆、豆腐。海藻類で言えば、ワカメ、昆布。野菜類で言えば、キャベツ、もやしなどがあげられます。これらも肝臓を保護していくのに必要なものですが、一番大事なのはバランスのとれた食事を心がけていくことが大切です。
補足として、人の身体は食事の最初に取り入れた物を吸収する習性があるので、最初に野菜を取り入れ、よく噛むことをおすすめ致します。
今回は、肝臓について記述させていただきましたが、食べ物だけでなくストレスにも弱い臓器です。
春先は人によって、環境の変化が大きい時期でもあり、心労が絶えない方も多いかとおもいます。
食事やマインドセットを意識して、ご自身にあった方法で実践していきたいものですね!