- よもやま話
三七人参(田七人参)の原産地として有名な文山市。
栽培できるのは文山市を含む中国雲南省付近だけです。
今日は、三七人参(田七人参)の原産地 中国雲南省と文山市についてご紹介したいと思います。
三七人参が唯一栽培できる中国は、日本の約25倍もの面積がある大きな国です。三七人参は雲南省(省都は昆明市)の文山市周辺のみで栽培されていて、年々三七人参の需要は上がり、輸出量は右肩上がりという現状です。そんな雲南省は中国の最西南部に位置し、東は広西チワン族自治区貴州省、北は金沙江(きんさこう)を境とした四川省、北西はチベット自治区、西部はミャンマー、南部・南東部はそれぞれラオスやベトナムと隣接しています。雲南省は日本全体とほとんど同じ面積で、(雲南省394,000km² 日本378,000 km²)日本より雲南省の方が大きく、また文山市は日本で例えると佐賀県ぐらいの面積です。
雲南省の標高は昆明市の中心部で約1,900mあり、文山市は栽培地で約1,800~2,000m以上あります。気候は「常春」といわれ、四季を通じて春のような気候です。朝晩の寒暖差があり、三七人参の育ちが良くなる理由の一つでもあります。平均気温は省都である昆明を基準にすると東京と比べて夏は5~6度低く、冬は2~3度暖かく、一年を通して東京と比べると過ごしやすい気候です。
雲南省全体の半分ほどが「赤土」で占めていると言われています。赤土は鉄分などのミネラル分が豊富で栄養価の高い土壌です。さらさらとした赤土ではなく、触るととても粘土質で靴などにしっかりつくような赤土です。そのような栄養豊富な赤土で育つ三七人参は土から栄養を吸収しより良い三七人参へと成長するのです。
雲南省の特産品は三七人参の他にも、プーアル茶・雲南コーヒー・雲南ワイン・少数民族の民芸品・大理石などがあります。現地に行けば、松茸、トリュフ、ポルチーニ茸などの高級食材などもあり、3年ほど前には重さ1,150グラムの巨大トリュフが見つかりニュースにもなりました。多くの食材を世界に輸出し、日本にも多くの物が輸入されています。私たちの生活にも身近なところに雲南省や文山市で採れた食材が溢れています。
三七人参の原産地である雲南省文山市は日本とほとんど同じ面積ですが、日本にはない地形や気候を活かし、様々な素晴らしい物が生み出されています。二年に一度の現地視察も今はしばらく行けませんが、三七人参の栽培地や研究機関などに足運び、私たちは多くの三七人参の可能性を探求する次第です。日本にはない景色を今後また見に行けることを楽しみにしています。一人でも多くの方に三七人参の輪が広がたくさんの情報をお届けできるよう努力します。