夢研究会

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こむら返りは夏から秋にかけておこりやすい!?

 暑い季節に多いのが、こむら返り!!夜中に足のふくらはぎが急に死ぬほど痛くて目が覚めたり、朝方に背伸びをしようとした瞬間キーンとこむら返りが起こる。
海水浴中に急にこむら返りが起こり溺れそうになったり。こんな、辛いご経験をされた方も多いのではないでしょうか?今回はそんな『こむら返り』についてのお話です。

こむら返りとは?

 “足がつる”と表現される“こむら返り”は、主にふくらはぎにおこる筋肉の痙攣による総称で、自分の意志とは無関係に筋肉が持続的に痙攣を起こし、多くは激しい痛みを伴います。ふくらはぎの筋肉に起こることが多いですが、そのほか足の裏・趾(くるぶしの下の部分)・太ももなどでも起こります。

 睡眠中(明け方に多い)に見られるほか、激しい運動中や筋肉を使い過ぎた後にも見られます。60歳以上の60%が毎晩こむら返りに襲われると回答するほどお困りの方が多い症状なのです。

 一般的にカリウム、カルシウム、マグネシウムなどの電解質異常が不足する状態などで原因で生じるといわれていますが、実は多くの場合マグネシウム不足が基本にあると考えられています。

 一方で原因が特定できない状況で起こることもありますし、様々な原因でこむら返りは誰にでも生じます。中には他の病気が隠れていることもあるため、病気が隠れていないか注意が必要です。

隠れている病気

①糖尿病 糖代謝の異常によって、常に血糖値が高い状態が長期的に続く病気です。
高血糖状態によって血管が傷つき、足の血流に悪影響を与えると、足がつりやすくなります。

②腎臓病 腎臓の働きが低下して血液をろ過できなくなり、水分や塩分を排出することが困難となる病気です。
足のミネラルバランスが悪化することで、足がつりやすくなります。

③椎間板ヘルニア 骨と骨の間にある「椎間板」という柔らかいクッション材が飛び出してしまい、骨が神経を触るなどして腰痛、下半身の痺れなどを発症する病気です。筋肉を動かしにくくなるので、足がつりやすくなります。

④脳梗塞 脳の血管が詰まってしまう病気です。脳梗塞は少しずつ起きることもあり、諸症状の一つとして足がつる場合もあります。このように病気が隠れている場合もありますので注意が必要です。

 心当たりはありませんか??

こむら返りの主な原因

①筋肉量の減少 人間は20代がピークで、その後は年を取るごとに足の筋肉量が減っていきます。運動不足が重なると、なおさら筋肉量は減ります。ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれます。心臓も筋肉の塊で、その強力な力で血液を全身に送り届けていますが、ふくらはぎの筋肉も心臓に負けず劣らずの力で血液を心臓に押し戻す役割をしています。これを筋肉のポンプ作用と言います。

②筋肉疲労 筋肉疲労は歩く力や直立の姿勢を保持するために使われるため、非常に頑張り屋さんです。ですから若い方でも足の筋肉は疲れやすいのですが、年齢とともに足の筋肉量が減るとふくらはぎの筋力が弱くなります。ふくらはぎの筋力が弱くなると、筋肉は疲れやすくなりますし、疲労回復にも時間がかかるようになります。

③血流が悪い 心臓と足の位置関係で考えますと、足は心臓から最も遠くにあります。心臓が東京都だとすれば、足の先は沖縄県。血液は足の先までは届きにくいですし、心臓に戻ってくるのも大変なんです。ですから、ふくらはぎの筋力が落ちると足の血流が悪くなりやすいです。ふくらはぎの筋力が弱くなると、静脈やリンパの流れが悪くなるので筋肉内に疲労物質が蓄積します。

 また、長時間の立ち仕事やデスクワークなどによりふくらはぎの運動が不足している場合も筋肉内に疲労物質が蓄積します。冷えや動脈硬化、水分不足で血流が悪くなると、血液が足の先まで届きにくくなります。すると、筋肉は酸素やビタミン・ミネラルが不足しがちになります。こういったこともこむら返りの原因として考えられています。

④電解質異常 ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの電解質は筋肉と神経の情報伝達に重要な役割を果たしています。運動や暑さで汗をかいて体から塩分が失われればナトリウム不足になります。運動中に足がつったり、熱中症になった時全身がつってしまうのはナトリウム不足です。

⑤栄養不足 偏食による栄養不足(カルシウムやマグネシウムなどのミネラル、ビタミンEなど)

⑥お酒やコーヒーの取りすぎによる脱水症状

⑦運動不足による水分やエネルギーの不足

⑧その他に体が冷えすぎる事も原因の一つです。

こむら返りの治し方

もし、こむら返りが起きてしまった場合は・・・

①痛い方の足をゆっくり伸ばします

②つま先を反らせるように起こします

③近くに壁があれば、足の裏を押し付けるようにしてふくらはぎの筋を伸ばします

④痛みが治まったら蒸しタオルなどで温めます

繰り返し症状が出たり、じっとしていても長時間続くようであれば血流が悪くなっているかもしれません。

こむら返り予防法

①水分・ミネラルをこまめに補給 汗を掻くとミネラルが失われ、こむら返りが起きやすくなります。スポーツドリンクなどで、水分・ミネラルを補給しましょう。妊娠中の方は、ミネラル不足になりやすいので注意しましょう。夜中にこむら返りが起きやすい場合は、就寝前にも飲んでおきましょう。

②体を冷やさない 冷えは筋肉を収縮させてしまいます。暑い夏場でも、素足にならない、睡眠時は長ズボンをはく、ひざ掛けを常備する、など冷えを予防する対策をおこなってください。タイトな衣類や靴でふくらはぎを締め付けないこと。特に、くるぶしから上の10~15cmあたりは、血管が急激に細くなるため血流が悪く、冷えやすい部分です。靴下を履いたり、半身浴や足湯をしたりして冷えを解消しましょう。

③湯船につかる 入浴時はシャワーだけですませず、湯船につかって体を温めましょう。湯上りにふくらはぎをやさしくマッサージするのも効果的です。

④空いた時間にストレッチ 座りっぱなし・立ちっぱなしの仕事が多い方には、休憩時間などにふくらはぎを伸ばしたり、適度に屈伸運動をすることでこむら返り防止になります。特に夜寝る前のストレッチは効果的です。

⑤栄養バランスに気を配る カルシウム・マグネシウムは、筋肉の動きに深く関係し、
タウリン・ビタミンB1・クエン酸などは疲労回復を促します。日々の食事に取り入れるようにしましょう。
・カルシウム・・・・乳製品、大豆製品、魚介類など
・マグネシウム・・・海藻類、そば、ごまなど
・タウリン・・・・・カキ、イカ、タコなど
・ビタミンB1  ・・・豚肉、うなぎなど
・クエン酸・・・・・レモン、梅干し、酢など

 こむら返りは普段の食生活や生活習慣、運動前の準備体操などで予防することができます。実際、こむら返りになってしまった時も、突然の激痛でパニックになるかもしれませんが落ち着いて行動することが大事です。必ず治るので落ち着いて対応していただきたいです。

まとめ

暑い季節に多いこむら返り。みなさんも一度は経験あるのではないでしょうか!?何かの病気が隠れているかもしれません。日々の生活を見直す事によってこむら返りが回避できるかもしれません。

 日々の生活習慣を改めてみませんか!?